物に宿る念

2015–11–05 (Thu) 10:10
陰陽師と話していた時、彼は私の作品をよく知っているのだが「あなたの描く仮面は生きているので怖くて誰も買えませんよ。」と言われた。
確かにそれは自覚しているし画商もさすがプロなので仮面の絵は扱いたがらない。

よほどマニアックな人か、仮面の目に堪えられる力の持ち主でないと飾っておけないのかもしれない。
不思議だが、描いている時はもちろん精魂込めているけれど、段々絵が、特に目が生気を帯びてくるように思うことがある。

よく物に念や魂が宿ると言われるが、人の形をした人形、念を吸う宝石やパワーストーンなどはその代表格だろう。
それに限らず持ち主が特段の思い入れや愛着を持っていたも物は、念が入っていると思った方がいい。

中には本人の代わりとなって助けてくれたり危険を知らせてくれる場合さえある。
パワーストーンブレスレットが切れたり割れたりするのはよく知られているが、大事にしていたものが壊れるのは何かの知らせか身代わりかもしれない。
形見の時計を探して遅れたばかりに事故を免れたということもあったりする。

これは物に入った念がいい方に働いた例だが悪い方の場合もある。
呪いの宝石などは有名で持ち主が次々悲劇に見舞われる話は聞いたことがあるだろう。

身近な場合でも、例えば振った相手から貰ったものを使っていたりするのは良くない。
特に相手の執着が強かったり恨まれている場合などは、貰った物にはその怨念が付いている。
捨てるのが怖ければ誰かに譲るとか、すぐに手元から離した方が身のためだ。

昔から呪術は相手の爪や髪など体の一部、それが無理ならよく使う物などを依り代として術を掛けるが、つまり心を入れた物は生き物と同じくらい力を持つということだ。

私のマスクの絵は人間が被っているのであり、覗いている目はそれを被っている人間のものだ。
完成してからも時間を置いてふと見てみると「ああ、魂が入った」と思う時がある。

時間と共に変わっていく絵というのが世界には何枚かあるらしいが、それは皆ネガティブな物が入っていて形を変えている。
反対に吸い込まれそうなほど人を魅了してやまない絵もあるが、それはいい何かが入っているのだろう。

件の陰陽師は、私の仮面の絵は命を削って描いているから凄味があって生きてしまうと言った。
かつてならそうだったかもしれないが、今はもう大丈夫と思っている。

彼のいう意味はひょっとして私の仮面の絵は陰陽師の作る式神のようなものだということなのだろうか。
陰陽師は式神を作る時に自分の命を削って作る。

仮面の絵は自分の仲間だと思っているが、もしかしたら式神のように命を持って守ってくれるのかもしれない。

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職業画家でベネチアンマスクを描いています。

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