腐れ縁

2018–09–11 (Tue) 15:00
今日はあまりいい表題ではないが、腐れ縁という言葉はよく聞くと思う。
男女の間でも同性同士でも使う。
文字通り「腐った縁」でいい意味では使わない。
お互いに良い影響を与えないが、切りたくても切れない縁のことだ。
男女なら別れたいのに別れられない、離れかけてもまたくっついてしまう繰り返しで、それが結婚に至らなかったり、逆に結婚していても最悪の相手なのに今度は離婚が出来ないなど、切るに切れないネガティブな縁だ。

これはもう前世の因縁があるのは明らかだが、多分そのを抱えたまままた今生で会うことになって、それぞれの未熟さから過去の因果を解消できないでいる関係が腐れ縁なのだと思う。
男女なら色情因縁がそれに絡むからもっと始末が悪くなる。

別れては戻りを繰り返すのは腐れ縁の典型と言えそうだが、当事者に聞くと本人達も腐れ縁だと認めている場合が多い。
しかしこういう場合自分達でもう腐れ縁だと肯定していることになるから、永久に関係は腐れたまま続くだろう。
必ず理由があって今世で縁を再開したわけだから、それをどうにかしようと考えなければまた来世に持ち越すことになる。

それにはすっぱり切れるか、その縁を腐らせず良縁にすることだ。
男女ならずるずると関係を続けるのではなく結婚して家庭を築くか、二度と会わない覚悟で別れるかどちらかで、たとえ結婚して失敗し離婚になっても逆にそこでは解消されると思う。
生煮えの状態で延々と同じことを続けるのが腐れ縁だから、それをはっきりさせるのが腐れ縁の清算には必要だ。

私も腐れ縁と言えそうな男女を幾人か見て来たが、恋人同士でも夫婦でも必ずメビウスの輪をぐるぐる回っている。
どこかでブレイクスルーすべきなのになかなかできないのが過去生の因縁であり、二人の共通のカルマなのだと思ったものだ。
しかし少なくとも腐れ縁と自覚しているなら、それを解消しようと努力するのが魂の成長だ。
離婚騒ぎを何度も起こしながらも別れず老齢になり、一緒にいてよかったと思った時に腐れ縁は良縁になるかもしれないし、苦しみにのたうち回ってもすっぱりと縁を切ることが出来たらそれも因縁の清算になるだろう。

肉親や親類縁者はもともと縁があるからその設定自体は変えられない。
しかし、赤の他人と深い縁を持つ時はそれが腐れ縁になるか良縁になるか悪縁になるかは、因果やカルマのせいばかりではなく今世の生き方や霊性の向上によっても決まるし変えて行けることだと思う。

先日、3年も付き合っても別れられず結婚したくても諸般の事情でなかなか無理で、腐れ縁と自嘲していた友人の相談を受けた。
「腐れ縁も結婚したら良縁になるし、別れたら縁が切れるのだから今の状態を続けて腐れ縁にしているのは本人達。
自分の向き合い方で縁の種類を変えられるのだから、どうにかしたいなら動いた方がいいのでは。」とアドバイスをしたが、果たしてどうだろうか。

人間は過去生の因と今世のどこかで必ず向き合う時がある。
腐れ縁と言われる相手との付き合い方もその一つだろう。


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恨み辛みの業

2018–07–20 (Fri) 15:48
毎日猛暑が続いているが世俗の垢が溜まったので三峯神社へ二カ月ぶりに行って来た。
さすがに暑さのせいか参拝客は少なかったが、鳥居をくぐると空気がひんやりして涼しいくらいだった。
宿坊も空いていてのんびりできたが、やはり朝の境内はリセットされるのかどのお社も神気が漂うような凛とした感じがあった。

最近の世情を見ていると西日本豪雨で戦後最大の被害が出たのに国民は無関心で、かたや火事場泥棒のようにカジノ法案を国会で無理くり成立させようとしているのにこれも大した問題にもなっていない。
自分の欲に忠実な人間と善悪に無関心になった人間しか日本にはいないのかと思っていたところ、神社で参拝している最中に偶然にも人間のを考えさせられる出来事があった。

ある縁者から電話があって、話の概要は高齢で体も弱っているからいつ死ぬかわからないが、どうしても妹夫婦が許せないという内容だった。
死ぬかもしれないと言いながら恨み辛みを延々と繰り返す彼女を、姉妹喧嘩の経緯も含めずっと知っている。
40年も前の金銭の問題で、一度は決着も付いたり和解のようなこともしたのだが、どうしても許せないという。
近親憎悪は家系的な因縁に近いのがある。
これが赤の他人なら諭したり発想の転換もアドバイス出来るが、その歳になったら彼女にはもう無駄だろう。

性格、いや持っている魂がそうなっているのだから言われたところで変わらないだろうが、ふとこの人は人生で人を妬んだり恨んだり、執念深くネガティブな感情を持ち続けるのが生きるモチベーションになっているのかもしれないと気付いた。
エゴイストや執念深い人間は長生きをする。
どちらも人の気持ちが分からないからだ。
この世の中心にあるのは自分だけで、己の欲望、感情が全てなので、加害者の自分は忘れても被害者の自分は永久に忘れない。

正直70歳半ばになっても40年前にされたことを恨みに思っている人間がいること自体私の尺度からすれば驚異だが、一方でその凄まじい執着がある限りまだまだ死なないだろうと思ってしまった。
他人なら絶対に関わらないタイプの人間だが、縁はあるのでたまに来る電話は拒めない。
今回も彼女の話を聞いて、私は自分が組み込まれている家系的な因果律を自覚する必要があったのかもしれない。

政治を見ても日本の風潮を見ても自分がよければそれでいいような社会になっている。
災害で人が死のうがカジノ法案でアメリカの要求を飲み延命を図る安倍総理と子分達や、自分に降りかからず生活さえ守れれば政治にも他人にも無関心な人々に苛立ちと絶望を感じていた。
そんな折卑近な問題で、欲を棄損された40年来の遺恨を聞く羽目になり、人間のロウワーな部分を見るという妙なシンクロを感じてしまった。

残念ながら、悪人ほどよく眠る、憎まれっ子世に憚る、の言葉通りそういう人々が図太く長く生きるのも事実なのかもしれない。
関東有数の神域へ行って人間のを改めて再確認するとは、まだまだ道のりは長い。笑


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職業画家でベネチアンマスクを描いています。

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